今日から稽古日記を担当します。
担当は創芸入団6年目の佐藤です。
この稽古日記では、創芸の稽古の様子や役者の素顔もお届けしたいと思っています。
作品はもちろん、稽古日記を通して、舞台が創られる過程も是非楽しんでいただけたら嬉しいです。
さて、今年の物語の舞台は、福島県浪江町。
2月には、劇団員で福島県を訪れました。
創芸では、作品が完成する度に、現地に足を運び、その場所の空気を感じています。
今年で震災から8年が経ちますが、町の景色にはまだまだ考えさせられるものがありました。
今回のメインイベントは安波祭(あんばまつり)。
安波祭とは苕野(くさの)神社の祭礼のことです。
豊作や豊漁、海上安全を祈る伝統行事で、江戸時代からの300年近い歴史があるそうです。
苕野神社がある海沿いの請戸地区は津波で壊滅に近い状態になりました。
苕野神社は社殿ごと流され、神輿や装束など祭りに関する一切も失われたそうです。
さらに原発事故によって、地区住民は避難生活を余儀なくされました。
それでも、祭りの火を絶やしてはいけないと、翌年からは避難先の仮設住宅で祭りを開催。
2018年には、避難指示の一部解除を受け、7年ぶりに地元での開催。
今年は、震災後2度目の苕野神社での安波祭でした。
はじめて見る田植踊。
春を呼び込むかのような踊り子たちの舞。
見守る人々の温かい眼差し。
衣装と青空のコントラストがとても美しかったです。
さて、この田植踊が、今年の作品にどういきてくるのか、ぜひご期待くださいね。
今日の日記はここまで。
それでは、また。
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